3月9日、中野区で「第15回 障害児教育を充実発展させる会 冬の学習会」を行ないました。保護者の方、教員・相談員など、多くの方々の参加がありました。どうもありがとうございました。
今回は、「それぞれの立場から見た 特別支援教育この1年を検証する」と題し、前半に養護学校のコーディネーター担当の教員、知的障害学級のコーディネーター担当の教員、保護者の方からそれぞれ報告がありました。
コーディネーターを担当している教員のお二方からは、仕事の内容、また支援や連携の難しさ、現在の条件面の課題について、率直に具体的に話してくださいました。
通常学級在籍の高機能自閉症のお子さんの保護者の方からは、
お子さんの学校の様子が気がかりであること、
先生も子どものために行動表や視覚的手がかりなどを与えてくれていますが、先生にお願いすればするほど先生の負担を大きくすることになること。
当然、様々な療育にも通って親は努力するのですがそれも結局、「今の学校現場に子どものほうを合わせようと」していることになり辛いということを報告されました。
そのお話を受けて、後半は、奥住 秀之先生(東京学芸大学准教授)に 東京都の特別支援教育の成果と課題を報告頂きました。
特別支援教育の現状を検討するに当たって、一つには、将来に向けて、よりよい教育条件を目指して、予算増と体制の更なる充実を目指す視点、もう一つ、目の前の子どものために、今ある教育資源をやりくりして、できる限りの取り組みをする視点、その両方を持ち合わせることが必要であると話されました。
その上で、特別支援学校、特別支援学級、通常学級、高等学校のそれぞれの成果と課題について、わかりやすく解説していただきました。
会の後半では、前半の報告をふまえたうえで、特別支援教育の現状と課題について、教員、保護者ともに意見交流をしながら、率直に話し合いました。子どもの支援・実践のために、保護者・教師ともに高めあえたらという話がとても印象的でした。
☆感想を一部ですが、紹介します!
■保護者の方々から
○奥住先生の特別支援教育のまとめ、わかりやすく、現状がよくわかりました。また、実際、コーディネーターをしていらっしゃる先生や保護者からの声で、支援が進んでいないことがよくわかりました。何がしたくて、この改革が行なわれたのか、あらためて考えさせられました。(保護者)
○初めて参加させていただきました。先生方の教育の立場からも様々なお話を聞くことが出来て、とても貴重な時間を過ごすことが出来ました。また、是非参加させていただきたいと思います。ありがとうございました。親として子どもとの向き合い方も再び考えるきっかけになりました。(保護者)
○現場の先生方や他地域の保護者の方のお話を伺うことが出来て、大変勉強になりました。現場の子どもたちは、毎日毎日、大変な思いをして、学校生活を送っているわけで、それは、養護学校でも、通常学級でも同様なのだと思います。まずは、子どもへの支援が、先ありきだろうと実感しています。子どもの手助けが、先生方や親への支えにつながってくると思います。(養護学校 保護者)
■教育相談員の方々から
○今日は、たいへん多くのことを学び、考えることができました。ありがとうございました。巡回相談員は、「もっときてほしい」といわれるような内容の巡回をできるように、力をつけていく必要があり、そのような巡回をやはり、増やしていった方がよいと思います。東京や神奈川にある自治体などは、専門家チームで2~3名でいくことで、力をつけていけていると思います。(教育相談員)
○特別支援教育の現状は、地域差、学校差があるので、様々な具体例をうかがえて、大変勉強、参考になりました。制度の中で柔軟に対応する難しさを日々感じています。通常級の子どもが、どのように特別支援を受けていくかが、私の中の問題意識としてあります。特に、通常級と固定級との交流が課題です。教育相談員としても、大変興味深い学習会でした。ありがとうございました。(教育相談員)
■教員の方々から
○特別支援教育の矛盾が広がっていることを感じました。養護学校の教育条件はレベルダウンする一方で、地域の小中学校の支援要請も大きくなっていることがわかります。固定学級、通級学級のあり方を情報発信して、ぜひとも人的な配置を求めていく必要があると思います。保護者の方との学習会、とても大切ですね。現状を知り、問題がどこにあるのか、相談しあうことができます。学校はみんなでつくるということ、思い出しました。奥住先生のお話、全体がとらえられて勉強になりました。(教員)
○保護者の方と同じテーブルでお話を聞くことができて、とても勉強になりました。難しい問題はたくさんありますが、保護者の方、子ども、教員、そして、社会の人々と手を取り合い、一歩ずつ歩んでいくことが大切だと感じます。 (教員)
○保護者の気持ちをきくことができて良かったです。教員は、保護者の気持ちを知りながら、できることできないことを伝えながら、努力していくことが大切だなと思います。反対に先生たちの悩み、苦しみなどを保護者にわかってもらうことも大切だなと思います。お金のかけ方をもっと子どもに向けてほしいです。小中の先生たちが情報交換できる場をつくるべきです。(教員)
次回はまだ検討中です。またお知らせします。